保険の「等級制度」
火災保険は自動車保険とは異なり、「等級制度」が存在しません。 そのため火災保険は何度保険金の申請をしてもお客様がお支払いする保険料が上がることがありません。
保険を使って保険料が上がるのは、自動車保険に適応されている「等級制度」という仕組みのみです。
「等級制度」とは「事故歴に応じて保険料の割引や割増を適用する制度」のことで、事故を起こすリスクが少ないと考えられる人は保険料が安く、反対に事故を起こすリスクが高いと考えられる人は保険料が高くなるといった仕組みです。
そのため自動車免許を取得したばかりの人は保険料が高いのです。 そして事故歴に応じても等級は変化しますので、交通事故を起こした際に保険を使うと等級が下がり次回以降お支払いする保険料は値上がりします。
このように「事故を起こすリスクが想定される場合や実際の事故歴」に基づいて等級制度が機能します。
何故、火災保険に等級制度がないのか?
火災保険に等級制度がない理由は、前述した自動車保険の「事故を起こすリスクが想定される」ということが火災保険には置き換えることが出来ないからです。
「火事の起きるリスクが高い建物」や「台風被害を受けやすい建物」などを想定することは不可能です。 そのため火災保険には「等級制度」が存在しないのです。
等級制度が存在しないということは保険を使っても支払う保険料が上がることがないということです。 そのため「こんな些細な被害で保険を使うのは、、」と尻込みする必要は一切ありません。 保険料をお支払いしているのですから、当然の権利として保険を使うべきです。
※地震には起こりやすい地域と起こりにくい地域があるため、地震保険の保険料は地域により異なります。
火災保険申請で絶対にやってはいけないこと
火災保険は何度保険を使っても保険料が上がらないという他の保険にはない利点がありますが、申請する際に絶対にやってはいけないことがあります。
それは「保険金の不正請求」です。 説明するまでもないですが、保険金を受け取るために故意的に建物を壊したり、保険会社に嘘の申請をしたりする行為は違法です。 あまりにも酷いと保険会社に訴えられることもあります。
火災保険は何度でも申請が出来るからといって、いたずらに悪事を働くことは絶対にやめましょう。
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